はじめに
Generative Designをはじめとする先端的な設計は、AM(Additive Manufacturing)でしか製造できない複雑な形状を提案するものが大多数です。しかし、Nature Architectsは、クライアント企業の製造設備に即した設計案や設計図面を提案し、共同で開発(試作から量産まで)を行っています。クライアントの製造設備の制約を同社の設計や解析のワークフローに反映させることで、従来製品を凌駕する機能や、従来製品よりも製造コストを削減可能な提案を行います。これにより、既存の製造設備を活用しながら、先進的な設計を実現できるのです。しかし、3年以上前まではAMを活用した設計事例を数多く紹介していたため、3Dプリンタ用の設計を手がける会社だと思われることが今でも少なくありません。今回の記事ではこの誤解を最新の設計事例と共に解消できればと思って文章を書いています。

量産製造可能なメタマテリアル
メタマテリアル説明も3年ほど前はAM(Additive Manufacturing)でしか造形できない以下の三次元構造を紹介していました。しかし、現在はその下の図にあるようなプレス加工でも製造可能な例を頻繁に紹介しています。この事例は上の事例のように軽量かつ高剛性化が可能なだけでなく、剛性制御や変形モードのコントロールなどさまざまな変形制御が可能な構造コンセプトです。
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また、以下の図の射出成形時の流動解析など簡易的な製造性の検討を自社で行い設計を行う場合もあります。

2022年度の設計事例紹介
この1年間、Nature Architectsは主にモビリティ業界[1]での大手サプライヤーやOEMとのプロジェクトを推進してきました。実際のプロジェクトは秘密保持契約の範疇に含まれるため、具体的に紹介することはできませんが、同社設計能力を具体化した設計事例をご紹介します。金属製の従来部材である、3つの部品から溶接によって構成されるブラケットを一体化し、同時に軽量化する設計が実現されました。この事例では、画像にあるように12パーセントの軽量化と部品点数削減によって、製造性と機能向上を同時に達成することができました。
[1]:総プロジェクトの半数程度はモビリティ業界となります。

2021-2022年度の設計動向
Nature Architectsはモビリティ領域を中心に衝撃吸収から防振、防音、放熱、生産性向上など多岐にわたるソリューションを展開しています。また、ほとんどのプロジェクトが量産用の製造設備を前提としているため、部材や製品の機能向上だけでなく同時にコスト削減や軽量化などを達成する高い付加価値を提供する設計が可能です。
最後に
Nature Architectsはモビリティ業界に限らず、建設、家電、航空宇宙といったあらゆる製造業の根幹に関わる部材や製品の設計で、大きな価値提供を行う設計を推進しています。今後もさまざまな業界でNature Architectsの革新的な設計をご期待ください。