背景技術

Nature Architectsの設計技術の根底にある、
メタマテリアル、折り紙といった「構造で物理特性を制御する技術」を紹介します。

waht's metamaterials ?

メタマテリアルとは?

メタマテリアルとは、特別な形状や材料配置により、変形や光、振動などに関する物理挙動をコントロールされた構造物です。
多くの場合微細な繰り返し構造から成り、巨視的に見た材料物性を制御しているとみなせることからメタマテリアル(meta-material)と呼ばれます。

機械的メタマテリアル(Mechanical Metamaterials)

ポアソン比やヤング率に代表される変形特性の制御
例:負のポアソン比を持つ構造(右動画)、軽量高剛性なハニカム構造など

電磁メタマテリアル(Electromagnetic Metamaterials)

電磁特性の制御 (例:負の屈折率)

音響メタマテリアル(Acoustic Metamaterials)

音響特性の制御(例:質量則を超えた低周波遮音)

how metamaterials works

メタマテリアルの考え方

メタマテリアルは、特殊な構造を適用することで、元の材料が持つ特性を超えた性能の実現や特性の高度なチューニングを可能とします。
そのためには、形状処理やシミュレーション、最適化、機械学習といった計算機を用いた広範な技術の統合が必要となります。

Nature Architectsでは、計算機を用いた構造探索の統合的技術を適用することで、メタマテリアルのような微細な構造から量産性を加味した部材形状まで、幅広く設計を探索することを可能としています。

possibilities of metamaterials

メタマテリアルの可能性

メタマテリアルには、
・材料だけでは困難な物理特性の実現
・汎用材料の高機能化
・人工物内への最適な機能配置
をはじめとした多くの可能性があります。

Nature Architectsでは、3Dプリンティング等先進的な製造技術を想定した先行的な設計技術から、現行の量産技術の制約下での設計技術までメタマテリアルに根差した技術開発を広く行っています。

waht's origami ?

折り紙とは?

折り紙は、構造(折りのパターン)により物理挙動(変形や機械特性)を制御するという観点でメタマテリアルとも関係が深く、盛んに研究され航空宇宙や建築等幅広い分野で応用されている技術です。

1枚のシート材を折るものに限らず、3次元的なチューブ構造・セル構造といった多様な形状、樹脂や金属といったあらゆる材料までを対象とすることで多様な特性、応用可能性を生み出します。

how origami works

折り紙の考え方

折り紙の代表的な強みは、機構的な挙動を制御し利用することで得られる特徴的な力学特性にあります。

例として、全体が連動して効率的に展開・折り畳み可能な構造、立体化後にも高い剛性を発揮する構造、極端な異方性を持つセル構造といった設計が可能となります。

多数のパネルがヒンジで繋がった複雑な構造を効果的に設計するために、幾何学・機構学的な知見を広く応用しながら、計算機によるシミュレーションを活用した構造発見が盛んに行われています。

how origami works

折り紙と計算機

折り紙の設計には膨大かつ非線形な制約群を満たす形状の探索が必要であり、CGやHCIといった領域の知見を統合した折り紙に特化した数値計算ベースの形状探索環境が必要となります。

また、幾何学的な知見を埋め込むことで設計候補を広く探索すること、逆に効率的に絞り込むことも非常に効果的です。

そして、それらは一般的な機械設計においても強力な道具となり得ます。Nature Architectsでは、折り紙に特化した設計技術に端を発して効率的に設計を探索する技術を開発しています。

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